医療・福祉系の職種は、医療機関や福祉施設、介護施設などに勤務する仕事。それぞれどの業務も専門性があり、資格がないと就業できません。しかしその分、学習して資格を取得してしまえば、ある程度収入も安定しており、また就職先も多いため、社会人の資格取得に非常に人気があります。歯科衛生士は人手不足が続いており、様々な就業形態で就職できるのが魅力です。またその他の医療職も、チーム医療が進み、高度な専門性も要求される機会も増えており、有利な就職が望めます。また高齢化などの要因により、福祉系の職種も人手不足が続いています。今後も引き続き成長が見込める分野と言えます。

学びの特徴とこれからの展望
医療系の学校は社会人に人気のため、奨学金が充実していたり、夜間課程が用意されていることが多いです。ただ学ぶこともそれなりに多く、国家試験合格まではある程度の負担が予想されます。特に看護師の場合は、直接夜間課程や通信課程で学べる学校はありません。昼間の仕事に就いている場合、定時制の准看護師のコースを受けて、夜間の看護学校へ進む必要があります。歯科衛生士は夜間3年制の課程も多く、昼間働きながら通学することは可能です。
介護・福祉系の学校は、比較的社会人が多いのも特徴です。就職については様々な形態があり、自分のライフスタイルに合わせた就業が可能です。
主な資格
看護師
最近は高度医療でのニーズが高く、4年制大学の看護学部設置も増加。医師や薬剤師などとチーム医療の要として活動することも期待されています。
受験者数65,569人中合格者56,175人 合格率89.2%
歯科衛生士
人手不足が続いている職業です。歯科医院での求人の他、介護・福祉施設などでの求人も最近は増加しています。夜間課程の設置も多くみられます。
受験者数7,207人中合格者6,934人 合格率96.2%
臨床検査技師
診断に必要な検査を行い、データを作成・提供する臨床検査技師。血液検査、生化学検査、呼吸機能、心電図など、検査のニーズも多様化しています。
受験者数4,854人中合格者3,472人 合格率71.5%
理学療法士
超高齢者が増加していますが、QOLを維持させるには、身体の機能を少しでも健康な状態に保つ必要があります。リハビリ施設の求人も増えています。
受験者数12,283人中合格者10,608人 合格率86.4%
臨床工学技士
病院内で、医師・看護師と連携し、最先端の医療機器を操作しています。最近は医療機器も複雑化・高度化したため、スキルと知見が要求されます。
受験者数2,642人中合格者2,168人 合格率82.1%
はり師及びきゅう師
近年ではスポーツや美容分野など、またメンタル医療での活躍も目立っています。
受験者数4,431人中合格者3,263人 合格率73.6%【はり師】
受験者4,308人中合格者3,201人 合格率74.3%【きゅう師】
介護福祉士
2022年度から国家試験が義務化とされていましたが、介護福祉士不足から2027年度以降に先送りされました。不安視された待遇面も改善されています。
受験者数94,610人中合格者69,736人 合格率73.7%