特集

DX(デジタルトランスフォーメーション)人材への取り組み

~愛媛大学の事例~

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愛媛大学は、「デジタル人材を育成する指導的役割を担うことができる人材」を育成し、その人材が地域で採用され、地域のデジタル人材育成に貢献することを想定した「地育地採」構想を進めています。

1.愛媛大学デジタル情報人材育成機構

愛媛大学では、「愛媛デジタル情報人材育成プログラムによる県内社会人のリスキリング」と、「愛媛大学における学修を通したデジタル情報人材の持続的育成」、さらに「初等中等教育段階の学校との連携」を通じて、地域の発展に寄与することを目的として、令和6年4月にデジタル情報人材育成機構を新設しました。

本機構は、すでに設置されていた「データサイエンスセンター」及び「総合情報メディアセンター」に加えて、新設された「デジタル情報人材育成・リスキリングセンター」によって構成されています。

2.デジタル情報人材育成・リスキリングセンター

 新センターであるデジタル情報人材育成・リスキリングセンターは、令和6年度から県内の社会人に対するリスキリング講座 『愛媛デジタル情報人材育成プログラム』 を開講します。

社会人を対象とし、デジタルリスキリング教育プログラム(基礎レベル、応用レベル、実践レベル)を開発、開講するとともに、社会人に対する履修環境を整備し、デジタルリスキリング教育を実施します。

カリキュラム・コース

01. 初級レベルプログラム

気づき重視
これからデジタルをリスキングされたい方向け
高校教育科目の「情報II」で修得する程度のデジタル情報、データサイエンス、情報システムに関する知識項目を体系的に学びます。

02. 基礎レベルプログラム

気づきと基礎重視
情報処理技術の導入と基礎をリスキングされたい方向け
ITパスポート及び基本情報技術者試験受験レベルのプログラムです。

03. 応用レベルプログラム

ハードスキル重視
情報処理技術の応用をリスキングされたい方向け(履修証明プログラム)
AIエッジシステムやディープラーニングを学ぶ、中上級者向けのプログラムです。

04. 実践レベルプログラム

ソフトスキル重視
愛媛デジタル情報人材育成パーク
課題を発見し、ステークホルダーとともにグループワークで解決に導きます。

3.工学部 工学科 デジタル情報人材育成特別プログラム

 愛媛大学は、①「デジタル技術を作る人材」さらに、②「デジタル情報人材育成に、教える側として参画できる人材」や③「デジタル情報人材として、自身の分野にデジタル情報を活用できる人材」を高度情報専門人材として持続的に養成するために、令和6年度から、工学部 工学科の入学定員を増員し、募集人数30名の「デジタル情報人材育成特別プログラム」を設置しました。学年進行に合わせて、令和10年度には、大学院 理工学研究科博士前期課程数理情報プログラムの定員を61名(12名増員)とする予定です。

 さらに、デジタル専門人材育成のためのシンボリックな建物を令和8年度に竣工し、教育環境の一層の充実を図る予定です。

 デジタル情報人材育成特別プログラムでは、『社会におけるデジタル技術の研究・開発・活用状況および業界の構造などについて、最前線で活躍する社会人の講演を聴いて学ぶ』、『入学時から企業などでの実務実績を持つ教員が担任となる』 など、ユニークな取り組みを実践し、人工知能分野、データサイエンス分野、システム開発分野などを専門とするデジタル情報人材を育成していきます。

講演 R6年5月 @愛媛大学
日本でのITシステム開発の体制や状況、
今後の見通しなど
講演 R6年6月@演者所属企業オフィス
DX推進の課題とノーコードツールのメリット、
ノーコードツールの利用体験

愛媛大学は、一連の活動を通じて、「未来のえひめを創るデジタル情報人材育成のエコシステム」の実現を目指します。